佐賀県
佐賀県鳥栖市にある2012年設立の「特定非営利活動法人笑顔いっぱい」様。0~2歳の子どもを対象とした小規模保育園のほか、障がいを持つ子どもたちの支援を行う、児童発達支援・放課後等デイサービス、相談支援事業所も運営しています。そんな同法人は2017年に、金融機関からの紹介を通じて現在の「社会保険労務士法人九州人事労務オフィス」と顧問契約を締結。給与計算や就業規則の改訂、助成金申請、社員研修の実施といった、総合的な支援を受けています。依頼したきっかけや、魅力に感じている支援内容などを理事長の山村様にうかがいました。
特定非営利活動法人笑顔いっぱい
社会保険労務士法人九州人事労務オフィス
── 法人を設立したきっかけを教えてください。
山村理事長:もともと、前理事長が認可外保育施設を運営しており、さまざまな子どもたちが通っていました。その中には、重い障がいを抱える子どももいて、一般的な保育だけでは十分に対応しきれないケースもありました。園としては、一人ひとりの個性や特性に寄り添った保育を行いたいという想いがあり、より専門的な支援を提供できる児童発達支援事業所の設立が必要だと考えるように。その実現には法人化が不可欠だったため、2012年に「特定非営利活動法人笑顔いっぱい」を設立しました。
── 法人設立後、どのような施設を立ち上げられたのでしょうか?
山村理事長:児童発達支援と放課後等デイサービスを行う施設を立ち上げました。さらに、2023年には障がい福祉施設の利用に関して保護者の相談に応じる相談支援事業所も開所。これらの取り組みは、障がいのある子どももない子どもも、一人ひとりの個性や特性に合った保育を大切にする当園の理念に基づくものです。その根底には、子どもだけでなく保護者や職員も、すべての人が笑顔でいられる場所でありたいという、前理事長の強い想いがあります。
── 前理事長は2014年に急逝されたと聞きました。
山村理事長:はい。突然のことで、当時、副理事長だった私が理事長を引き継ぐことになりました。それまで経営に関する事はすべて前理事長が担っておられたので、何もわからない状態で戸惑いました。
── 労務もそうだったのですか?
山村理事長:前理事長は、給与や人事といった労務もすべて自身で対応されていたので、文章化されたマニュアルもほとんどない状態でした。とはいえ職員の生活もありますし、園も継続していかなければならず、労務管理全般をどうしたらよいか悩みましたね。
── どのような経緯で社労士に依頼することになったのですか?
山村理事長:取引している銀行の担当者から、当時は個人で社労士事務所をされていた野田先生を紹介してもらいました。前理事長が亡くなって1ヵ月後くらいのことです。労務について全く知識のない私の話を、野田先生はじっくりと聞いてくださいました。優しい笑顔で、素朴な質問にも一つひとつ丁寧に答えてくださって。そんな話しやすい雰囲気が決め手となって、顧問契約をお願いすることにしました。
── 具体的にどのようなサポートを依頼されたのでしょうか?
山村理事長:給与計算などの月次処理に加えて、就業規則の作成をお願いしました。「みんなを笑顔にしたい」という前理事長の考え方を野田先生に伝えて、それを規則としてまとめていただきました。前理事長の想いを汲んで、法に則った就業規則が完成して安心できましたね。
── 就業規則は定期的に改訂されている?
山村理事長:はい。年度末に見直すほか、法改正や定期的な監査に備えて随時変えてもらっています。そのおかげで、児童発達支援事業所の実地指導が行われた際には「処遇改善の規定を細かく定めているので素晴らしいですね」と褒めていただけました。
── そのほかにはどのようなサポートを受けられているのですか?
山村理事長:助成金の提案から申請書類の作成・申請まで、すべてお任せしています。いろいろな助成金があるのですが、日々、園の運営で忙しいため、私では種類を把握するのも難しいのが実情です。その点、九州人事労務オフィスさんの助成金担当の方は「こんな助成金がありますよ」と提案していただけるので、とても助かっています。
── タイミングを逃さず提案してもらえるのは安心ですね。
山村理事長:例えば育児休業の助成金の場合、職員一人ひとりの出産や産休・育休の取得状況を、私一人で全て覚えておくのは難しいです。その点、九州人事労務オフィスさんは社員の人事情報を把握してくださっているので、出産前後など、助成金申請が必要なタイミングで案内していただけます。これは、人事や労務をトータルでお任せしているからこそのメリットだと思います。
── 日々の対応についてはどうですか?
山村理事長:メールでも電話でも、とにかくレスポンスが早くてありがたいですね。女性スタッフが多く、みなさん感じがよくて話しやすいので、ちょっとしたことでも分からないことがあれば気軽に尋ねられます。給与計算のチェック、助成金の申請など、それぞれの分野で各担当の方がついてくださって、いつも迅速に対応していただけるので助かっています。また「これはどこに聞いたら良いの?」ということでも正しい問い合わせ先を答えていただけますし、法に則った対応やアドバイスをしてくださるので安心です。
── 何でも相談できる相手がいるのは安心できますね。
山村理事長:はい。税務関係は税理士さんにお願いしていますが、相談するのは決算書を作成する年1回くらいで、その他のことはほとんど野田先生を頼りにしています。県庁に提出する処遇改善の書類のチェックをしていただくこともありますし、年1回、全職員が集まってその内容を公表する法人の総会前にも野田先生に相談しています。
── 具体的にはどのようなアドバイスをもらえるのでしょうか?
山村理事長:総会で職員に対して話す内容について、時代やコンプライアンスを踏まえた客観的な意見を言っていただきます。例えば、園で勤務する上での禁止事項を伝えるにしても、今の時代はハラスメントの観点から「ここまではOK、これを強いるのはNG」といった線引きもなかなか難しいので、野田先生から間違いや修正すべき点を指摘していただけるのは本当に助かります。こういったサポートのおかげで、契約以来、大きなトラブルは発生していません。トラブルを未然に防ぐことができるのも九州人事労務オフィスさんの強みだと感じています。
── 他にはどのようなメリットがありましたか?
山村理事長:園の運営で職員たちも皆忙しくしているので、お互いのコミュニケーションを深める機会がないことに悩んでいました。そのことを野田先生に相談したところ、職員研修をご提案いただきました。
── どのような研修を行っているのでしょうか?
山村理事長:例えば、「持ち味カード」を使った研修を行っています。これは職員同士がお互いの「良い所」についてカードを使って伝え合う研修なのですが、お互いの長所や魅力を知ることができますし、自分では気づけない部分も発見でき、職員からも好評です。職員同士のコミュニケーション促進だけでなく、モチベーションアップにも繋がっていると感じています。こういった研修は今後も積極的に行っていきたいので、ご提案いただけるとありがたいですね。
── 笑顔いっぱい様にとって、九州人事労務オフィスはどのような存在ですか?
山村理事長:子どもたちにとっての「子ども食堂」が、誰もが安心して過ごせる居場所であるように、当園にとって九州人事労務オフィスさんは安心して相談ができる存在です。
事務所に訪問して相談させていただくこともあるのですが、相談が長くなると新しい飲み物を自然に出していただいたり、居心地の良い場所でもあります。居心地が良くて、時には私が愚痴をこぼしてしまうこともあるのですが(笑)、いつも親身になって受け止めてくださるので、本当に心強いです。
── 頼りになる存在になっているのですね。
山村理事長:こちらの希望を聞いて資料を作るだけではなく、間違いをきちんと指摘してくれて、改善点を提案してもらえるので、とても頼りにしています。また、野田先生の話しやすさや、事務所スタッフのレスポンスの速さも信頼できるポイントですね。
── これから社労士との契約を検討している企業には、どんなアドバイスがありますか?
山村理事長:電話対応が良い社労士事務所をお勧めしたいと思います。九州人事労務オフィスさんに電話すると、いつも声のトーンや話し方で安心感を覚えたり、気軽に相談できる人柄が伝わってきます。何かあれば、まずはここに連絡しようと思える電話対応の良さも大切だと感じています。
社会保険労務士法人九州人事労務オフィス
佐賀県鳥栖市出身。「人に寄り添い企業を応援する仕事がしたい」という想いから社労士に。共同経営や独立開業を経て、2017年に鳥栖労務管理事務所と合併し、九州人事労務オフィスを設立。サガン鳥栖のサポーターであり、自身も鳥栖高校サッカー部のOB達とフットサルで汗を流す。
佐賀県鳥栖市秋葉町3丁目18番地6 HスクエアBLD3-A号室
https://www.kyujinji.com/
【事務所DATA】
創業年 :2017年
従業員数 :10名
正社員数 :8名
平均年齢 :54.9歳
男女比率 :1:9
※2024年11月24日現在