お客様事例

千葉県

「想い」が伝わる制度にしたい。オンライン顧問と次のステージへ。

千葉県を拠点に在宅介護サービスを提供する「さざなみケア株式会社」様。事業承継を機に、働き方や社内制度を見直していく中、顧問契約を結んだのは、広島県の「あかつき社会保険労務士法人」でした。遠く離れた社労士法人とどのようにパートナーシップを築き、現場の変化を実現していったのか、その道のりを代表と執行役員にお聞きしました。

取材対象者

さざなみケア株式会社

代表取締役 近江 様
執行役員  近江 様

担当社労士

あかつき社会保険労務士法人

三谷 宜雄

時代のニーズに応えながら、地域密着の在宅介護を

── どういった経緯で介護事業をスタートされたのですか?

近江代表:両親が2001年に事業を立ち上げました。2000年に介護保険制度が施行され、役場からの声掛けに応え、元々鍼灸師だった父はケアマネージャー、母はヘルパーの資格を取得。当初は私の両親と数名のスタッフでスタートしました。現在、職員は56名となり、各事業で延べ450名ほどの利用者さんへ在宅分野での介護支援を行っています。

── 事業は順調に拡大してきたのですか?

近江代表:他社の介護事業所が増えてきた時期や、令和に入ってから千葉県を襲った台風被害、コロナ禍などは苦労しました。そんな中で、ICTを導入し、業務効率化や職員の負担軽減に取り組み、地域でいち早く、ケアマネージャーやヘルパー、リハビリ機能を備えたデイサービスを提供するなど、時代のニーズに応えてきたと思っています。こうして、現在では4つの事業所を運営するようになりました。

※情報通信技術

事業承継とともに始まった、労務体制の再構築

── 2024年に事業承継をされたと伺いました。

近江代表:はい。承継の準備には2年ほどかかりました。新体制に移行する中で、社内制度の見直しが必要だと感じたんです。

── その流れで、社労士の変更を検討されたのですか?

近江代表:前任の社労士さんには長くお世話になっていましたが、私たちの「職員にもっと寄り添いたい」という想いが伝わらず、世代間ギャップを感じることがありました。

近江様:例えば、私たちがパート職員の有給取得など、働きやすい環境を整えたいと考えていても、「パートの方で有給を求めるんですか?」と、その想いをなかなか理解してもらえず、相談することに壁を感じる場面もありました。今後さまざまな社内制度を時代に合わせて改善し、魅力的な会社にしたいと考えていたので、思い切って新たに社労士を探すことにしたのです。

── そこからどういった経緯で、あかつき社会保険労務士法人と出会ったのですか?

近江代表:当時、税理士さんとはクラウド会計システムのfreeeを使ってやり取りしていたため、「社労士さんともクラウドでやり取りをしたい」と思っていました。そこで、まずは「クラウド対応ができる社労士」で探すことにしたのです。

これまで社労士さんに相談するときは、直接会いに行ける距離だったこともあり、まずは近隣から探し始めました。しかし、思うような事務所をすぐに見つけられなかったため、全国に検索範囲を広げたところ、あかつきさんのホームページにたどり着きました。

ちょうど自社の企業理念を考えていた時期だったので、あかつきさんのホームページを拝見して、クラウドシステムを活用した業務効率化の姿勢、その根底にある考え方に、深く共感できたのを覚えています。

── 実際にお問い合わせしてみて、いかがでしたか?

近江代表:初回からZoomで打ち合わせしましたが、何でも相談できる雰囲気がありました。それまで抱えていた悩みを率直に相談したのを覚えています。「例えば、職員への対応や社内のバランスの取り方、訪問介護ならではの個別事情と制度とのギャップなど、現場だからこその悩みも多くありました。」こういった不安を打ち明けた所、あかつきさんは単に「こうしてください」と結論を示すのではなく、物事の捉え方や整理の仕方、そして会社と従業員の権利のバランスのとり方まで、丁寧に論理的な根拠を交えて説明してくださいました。

近江様:当時は、介護に特化した社労士事務所も視野に探していました。しかし、私たちの場合は、介護事業が専門であり介護関係の制度の知識には不安はなく、介護特化の事務所ではなく「考え方に共感できる事務所かどうか」を優先しました。その結果、あかつきさんと契約することに決めたのです。

仕組みをつくり、やりたかったことを実現

── あかつきへはどのような業務を依頼されているのでしょう?

近江代表労務顧問契約のスマート労務®をはじめ、就業規則の変更や退職金制度の導入です。給与計算は他社にアウトソーシングしていますが、あかつきさんは給与計算を依頼していなくても、未払い賃金や最低賃金のチェックもしてくれます。会社にとってのリスクを未然に防ぐことができますし、「ここまで丁寧に見ていただけるのか」と心強く感じています。

── 就業規則の変更についてはどのように進められたのですか?

近江代表:就業規則は約20年前のままで、時代に合っていない内容でした。「何とかしたい」という想いがあったので、フレックスタイムや休暇制度、退職金規程など、会社の土台づくりを一気に進めていきました。

オンラインでの打ち合わせは10時間以上にわたり、さらに、チャットでの細かなやり取りも重ねていきました。ワークショップ型で、悩んだ部分はその都度ディスカッションし、一言一句を理解しながら進めました。

近江様:制度だけあればいいという訳ではなく、実際に運用しなければならないので、これをどう職員に理解してもらうか、という部分も含めて相談させていただきました。私たちの想いや背景を汲み取っていただきながら、悩んでは同じところに何度も戻り、完成には約1年かけました。完成したこと以上に、これまで時代に合っていなかった部分が、「ようやく自分たちの手で改善できた」という安心感がありました。

── 退職金制度の導入も大きな一歩でしたね。

近江代表:長く勤めてくれた職員が退職する際、少しでも安心してもらえる制度を作りたい。それと同時に、求人効果も期待できる制度をつくりたいと考えていました。そんなときに、あかつきさんから、退職金制度として、企業型確定拠出年金を提案してもらいました。他の退職金制度とも比較したうえで、自社に適したものを提案いただいたので、会社の新しい制度として導入することを決めました。

オンライン顧問の細やかなサポート

── あかつきとの関わりを通じて感じた変化はありますか?

近江様:前任の社労士さんに質問する際は、ある程度自分で調べてから質問する形でした。それが今は、気になったことをそのまま伝えるだけで、文章で回答がいただけます。簡単な質問でも、「こういうことですか?」という読解力で対応いただけるので、質問したいときに悩む時間ごとなくなったのが大きな変化です。

── 実際に会えないことをデメリットに感じたことはありませんか?

近江様:会えなくても問題ないです。例えば、対面でのやり取りや電話だと、その場では、わかった気になっても「後からどうだったかな?」と曖昧になっている事もあります。それに比べると、あかつきさんはチャットでも対応いただけるため、後から見返すこともできますし、自分の理解を深める助けになっていると感じています。

また、担当者さんが不在の日でも、他の方がすぐに対応してくださいます。担当者不在時の対応できる仕組みづくりは自社にも応用したいですね。あかつきさんとは「物理的な距離」よりも、「気持ちの距離」が近いと感じています。

労務の悩みに寄り添い、安心を届ける

── さざなみケア株式会社」にとってあかつきはどのような存在ですか?

近江代表経営基盤を支えてくれる存在です。労務が疎かになってしまうと、従業員のモチベーションや生産性の低下に繋がりますが、あかつきさんのおかげで、その課題が解消され、コア業務に集中できる環境が整っています。

── 今後、あかつきに期待するのはどんなことですか?

近江代表: これまで、会社として実現したい事に対し、的確に道筋を提示していただいてきました。今後、新たな課題が出てきた際も、会社のパートナーとして、引き続きサポートしていただけることを期待しています。

── 最後に、社労士を探している企業へアドバイスをお願いします。

近江様:こちらの悩みを理解してくれて、スムーズにストレスなくやり取りができる事務所を選ぶといいと思います。業務改善だけでなく、安心感にもつながりました。

近江代表:価値観や考え方の相性が重要だと感じています。自分が納得のできる考え方を示してくれる相手だと、相談しやすいと思います。

労務をもっとスマートに、社労士をもっと身近に。

あかつき社会保険労務士法人

三谷 宜雄 (みたに のりお)

広島県福山市出身。「働くことにワクワクする世の中を創る」という想いのもと、一人ひとりが輝ける組織作りを目指し、あかつき社会保険労務士法人を創設。趣味はランニングで、フルマラソンを走破することもある。

広島県福山市野上町一丁目4番10号
https://sr-akatsuki.com

【事務所DATA】
創業年  :2015年 社会保険労務士事務所あかつき(設立年:2019年)
従業員数 :11名
正社員数 :7名
平均年齢 :35歳
男女比率 :2:8

※2024年9月1日現在

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